全国研修大会に向けて(仲野 十和田)

文:仲野 十和田(副会長)

私が初めてステップを訪問したのは、20年ほど前だったと思います。「ステップの研修をしたい」ということを、佐藤勇治先生(故人)に相談したところ、龍井先生に連絡を取っていただきました。当時はまだ、現役で自ら教鞭を取っていらっしゃいましたが、まず、研修で驚いたことは、龍井先生自らの授業動画を見せていただいたことです。楽しそうに授業をしている姿が印象的でした。それと同時に、授業をとても大事にしている塾だということを感じることができました。その後、個人的に授業研修も見させていただきましたが、妥協のないとても厳しいものであったと記憶します。ステップの先生に営業的な業務はありません。早い時間に教室を訪れると、生徒のいない教室から授業の声が聞こえます。「シャドー」と呼ばれる、いわゆる自主トレです。

話は変わりますが、エリア関東主催の宿泊研修で毎年お世話になっていた、湘南シーサイドラボ(研修センター)では、他のエリアからもたくさん集まっていただきました。何と言っても名物は、谷村志厚先生と高橋豊明先生の料理でした。テーブルに並ぶ品々はちょっとした料亭のようで、美味しいお酒を飲みながら、夜遅くまで談笑したことが懐かしいです。昨年、コロナで使用しなくなったことや、維持費の関係で、売却することになりましたが、楽しいひと時を過ごさせていただきました。

コロナ禍の中で、ステップはいち早く行動を起こしました。2020年4月には映像授業に切り替え、3日で約6000本以上の動画をアップし、それと同時に学年によって約6割~8割の月謝の減額を行いました。そして、まだ若い人へなかなかワクチンが回ってこなかったころ、職域接種会場の認可を取り、希望するステップ社員だけでなく、私塾ネット会員塾にも声を掛けていただきました。夏期講習前だったので、私の塾は全員受けさせていただき、合宿なども保護者の方々に安心感を与えて実行することができました。また、私事ですが、留学先から一時帰国していた息子が、この接種のお陰で戻ることができたことも、とてもありがたかったです。千人近い接種者を細かくチェックしなくてはならないので、担当の高橋豊明先生はとても大変だったと思います。感謝しております。

さて、ここで今回龍井先生の前にお話をいただく、湘南ゼミナール創始者の木島文義先生について紹介させていただきます。私塾ネットの宿泊研修にも何度か参加していただいているので、ご存じの方も多いと思います。神奈川は県立王国で、塾は『ステップ』『臨海ゼミナール』『湘南ゼミナール』『中萬学院』がトップ4で競っていました。つまり、当時お二人はライバル関係でした。その後、木島先生は湘ゼミを辞められ、龍井先生と会われるのですが、お互いの教育に対する考えに意気投合し、現在、ステップの社外取締役として、辛口の意見を発していらっしゃいます。ご本人曰く「ステップ愛だ」と言われています(笑)。余談ですが、以前、木島先生にナカジュクの見学お願いしました。「言いたいこというからね」という言葉通り、当方のスタッフの授業を見学後、かなり厳しいご指摘をしていただきました。2人のスタッフも結構凹んだと思いますが、その後、4人で食事に行き、その場で、更に私へ苦言を呈してくれました。木島先生曰く「自分たちのことで、経営者の責任が問われるのは辛いからね」。その言葉通り、二人のスタッフはしっかりとスイッチが入ってくれました。木島先生の思惑通りです。そのような木島先生のお話も楽しみにしていてください。

当日は質問時間なども取り、龍井先生は懇親会まで、参加していただく予定なので、どうぞお楽しみに!

*ご参考までに 下記のYoutubeを是非ご覧ください。
①「学習塾ステップ」⇒公式チャンネルでは、授業研修の様子なども発信しています。
②「教育百貨店」⇒遠藤陽介代表取締役社長が、自ら手を挙げて出演した動画です。