追悼特集|大沼信雄先生

左、関志郎先生。右、大沼信雄先生。

大沼信雄先生を偲ぶ
エリア東北 関 志郎(関教育学舎)

私が大沼先生に始めてお目にかかったのは、仙台で社団の宮城県支部が開催する、進学相談会の会場でした。二十数年、或いはほぼ三十年前かと記憶しています。

その前後、社団の青森県支部長になった私は、県内の会員増強のために、何かしらのイベントを考えておりました。そこで、「進学相談会」を発案したのですが、私立高校との折衝、会場の設営・運営等に関して、ほぼ白紙に近い状態でした。そこで考えたのが既に何年も実行され、宮城県内の私立高校をほとんど網羅し、参加者も千名を超えていた宮城県支部の進学相談会でした。

仙台では、荒木氏を筆頭に、村川氏、小野寺氏、大沼先生を中心に、半年以上前から着々と準備され、進学相談会を開催されておりました。進学会会場を見学しながら、立案・高校との折衝方法、準備、運営等々を親身に教えてくださったのが、大沼先生でした。

学習塾の代表者である塾長には、「お山の大将」で、対応が難しい尊大な方も中にはおられるのですが、大沼先生は、非常に丁寧にわかりやすく、かつポイントを押さえながら、独特のイントネーションと少し訛りのある話され方でしたが、温かみのある、人の良さがそのまま伝わる懇切丁寧な説明をしてくださいました。

その後、懇親会にも参加させていただきましたが、二次会・三次会では、東北支部の宴会部長という別名に違わない、明るくおおらかな先生の姿に魅了され、その後も私としては、多賀城の仲の良い先生という感覚で、お付き合いをさせていただいておりました。

社団のチャンネルの中では、私が東北支部長になってからも、快くサポートをしていただき、青森でイベントをする際には、仙台・多賀城から車を飛ばし駆けつけていただいたことも、一度や二度ではありませんでした。ただただ、感謝申し上げる次第です。

次のチャンネルは、パソコン教育推進協会です。碇氏、平林氏、石川氏と共に東北地方を回った際には、積極的に仙台での説明会に参加していただき、私に何度か問い合わせをいただくほど熱心にパソコン教育を研究されていました。私が、P険の試験監督官の資格を持っているときには、P険を受けたいので来てくれないかと要請があり、大沼先生の教室で、パソコン検定を実施したこともあります。講師の方も参加され、少し慌ただしいものがあったのですが、無事に合格され、喜んでいただいたことを懐かしく覚えています。大沼先生と講師の方々との関係も節度を持った明るい師弟関係のようで、非常に素晴らしいものがありました。

最後のチャンネルが私塾ネットです。2017年の総会で、久しぶりにお目にかかった折りに、「研修会の講演に興味があって参加したけど、私塾ネットの研修会は素晴らしいね。」と言っていただきました。その数ヶ月後に、私塾ネットへの正式加盟の知らせを聞いて、友遠方より来たるという心境で、非常にうれしく感じたことを、鮮明に覚えています。

安藤氏から電話があり、大沼先生の訃報を知りました……。

何で、どうして、こんなに早く、いきなり…、戸惑いを覚え、儚い気持ちになってしまいました。

大沼先生、早いよ。また、味噌汁の歌を聴きたかったのに、また、麻雀をしたかったのに。

長い間、ご指導いただき、友誼を持って接していただいたことを、感謝いたします。

コロナの関係で、葬儀には参列できませんでしたが、本州の北端の地より、心より冥福をお祈りいたします。