賛助会員紹介:桜丘中学・高等学校(東京都北区)

アウトプット指導・個別指導とICT活用

石田 修一

JR京浜東北線・東京メトロ南北線の王子駅から徒歩7分に位置する本校は、1924(大正13)年の創立で「勤労と創造」という校訓のもとに、2024年で創立100周年を迎える共学校です。現在の生徒数は、中学生約500名、高校生1000名、合計約1500名の生徒が在籍しています。

大学進学状況は、特に国公立大学の入試科目である5教科7科目、得意・不得意科目もあるなか、バランスよく伸ばしていく計画性にこだわり、サポートした結果、今春の卒業生は国立難関10大学である北海道大・九州大・神戸大はじめ47名が現役での国公立大学合格、私立も難関大学に多くの生徒が合格しました。また、海外大学にも12名の合格者が出ました。近年、大学入試の選抜方法も多様化しています。受験方法の分析・検討に注力し、一人ひとりの性格や強みを生かしながらアドバイスをしています。

中学は、このところ、実受験者数が毎年過去最高人数を更新しており、高校は新たな4コース制が3年目に入りました。変わりゆく社会や大学入試で求められる能力を見極め、夢や興味・関心にあわせて、さまざまな体験や学びの機会を提供していくなかで個人の強みを見つけ、伸ばしていく教育活動を展開しております。

また、SNSの目覚ましい発達の時代だからこそ、対面での「コミュニケーション・プレゼンテーション能力」の育成を重視し、行事のみならず日常生活においても「MCシステム」という日直の進化版の取り組みを実践しております。お互いに「相手の存在」に関心を持つこと、たとえ目の前にいなくても「相手の存在への敬意」を前提とした発信力の育成に努めております。

さらに、本校の大きな特色として「アウトプット指導と個別指導」に注力しています。時代は「一家に一台の固定電話から、一人一台のスマホ」の時代へ、「集団重視から個別重視」の時代に移っています。伝統的な学校教育の強みは「一斉指導によるインプット教育」にありますが、一方で、今すでに社会や大学入試で求められているのが「表現力」や「発信力」などのアウトプット教育です。このために欠かせないのが「個別指導」への対応となります。例えば、総合型や推薦入試に挑む生徒全員に対して、担任に加えて、校長以下、全教員により、マンツーマンで個別指導を担当し、「小論文個別添削講座」なども実施し、約75%の生徒が総合型・推薦入試での合格を勝ち取っています。

また、個別指導の充実のために、ICTは非常に便利なツールです。例えば英語指導であれば、スピーキングスキルの育成も個別指導が圧倒的に効果的です。提携している海外語学学校の先生とのオンラインでの英会話レッスンや、普段の授業でもICTは音声ファイルのやり取りも可能ですので、ネイティブ教員が生徒一人ひとりの発音指導で積極的に活用しています。すでに立教大学は全学部の一般入試で英語筆記試験を廃止し、英語民間資格スコアと共通テストによる判定に完全移行しており、慶應大学もいよいよ英語4技能方式を導入しますので、今後、英語4技能対応の重要度はますます高まります。

最後になりますが、私たちは世界とつながり、世界の影響を受けながら生活する時代を迎えています。生徒が将来、就職活動や仕事のとき、究極的には相手から「この人と一緒に働きたいな」と思ってもらえれば、その生徒は絶対に生きていけると思います。そのために、生涯にわたり、自分の強みを磨き続け、誰かの役に立つことにやりがいを感じ、しっかりと生活できるようになる生徒の育成を実践してまいります。

桜丘中学・高等学校