エリア報告|田村 純子 (エイブル・香川県)

小学生の英語教室について思うこと

みなさん、昨年の英語の教科書改正は驚かされたことと思われます。文法が高1から順々に降りてきました。さらに、単語の量が半端ないのです。特に中1では小学校の英語の教科書で出てきた単語が既習済み(書けて当たり前)という無茶ぶりです。何とか去年は塾生の頑張りもあり単語テスト・本文テストをクリアできました。しかし、これは小学生のうちから少しでも単語を覚えさせねば……、と思ったのが昨年の12月です。

それまで小学生の英語は「EverydayEnglish」という無学年タブレット自習型の教材を採用していました。採用当時は、16名満席となっていたのですが、学校でもタブレットを使った学習が導入され始め、生徒がだんだん減って来ました。そこに昨年の教科書改訂です。

小学5・6年でも、単語や英文が書けることは「Everyday English」でも実証済みでしたので、実際に多度津町の小学校で採用されている教科書の準拠の英語教室に変更したのです。中1で困らないようにということを保護者の方に書面で訴えました。

すると、小5・小6の各クラスの12名がほとんどが受講してくれました。小学生の英語に成績がつくようになりましたので、保護者の方たちも必要だと思われたようです。まず、小6を1月から始めました。教科書をもとに中学生と同じく「オリジナルテキスト」をつくり、文法を教えそののち単語テスト(基本文も含む)を次回に実施しました。小6は比較的学力の高い生徒さんが多かったのでみんな意欲的に学んでくれ、塾教材のQRコードの音声でリスニングの練習もしていきました。学校の英語が簡単に思えてきたそうです。当塾には「エイブル券」というものがあり、テストで満点をとると1枚50円の券を渡します。それを中学生レべルのテストだからと2枚にしたのが良かったようです。

問題は小5の英語でした。小5は4月から開始しました。小6に比べ漢字テストの出来も悪く、家での勉強などほとんどしない生徒が半数を占めます。小6と同じように英語を始めると、3回目から「おれ、英語嫌いや~。」という子が数名出てしまいました。プリントに書かれている英文すら正しく写せないのです。このままではいけないと思い、小6より簡単なプリントづくりをし、単語テストの量も減らしました。そして、英語が嫌いにならぬよう、小5にはゲームを入れることにしたのです。まずは、ドラえもんウノを使って英語だけでゲームをしてみました。すると、みんなの顔が笑顔になりスッスと英語が出てきたのです。

小学生のうちにできるだけ単語と簡単な英文を書けるようにしたいのですが、まず子供たちが英語を好きになれるよう、カルタや伝言ゲームなど遊びも大切にしなければならないと痛感しました。小5の英語開始3か月目で、ようやく穴埋め問題や並べ替えができるようになりました。単語テストも順調です。「1個でも、2個でも書けたら書けること自体奇跡なんだよ。」と言って大いに褒め倒しています。これからも試行錯誤を重ねながら、小学生の英語を指導していこうと思います。