エリア報告|中村 明雄 (青葉学院・神奈川県)

がんばろう!もう少し!!

昨年4月の「緊急事態宣言」から、先の見えない不安も手伝って、いろいろな意味で苦しい毎日を過ごしています。生徒の命を第一に考えながら、学びを止めないために行ってきた「コロナ対策」をいくつかご紹介させていただきます。

●安心できる環境づくりとルーチンワークの徹底

対面授業を原則としており、教室をいかに安心できる空間にするかに努めています。塾に来た時の検温から、帰りの消毒まで一定のルーチンワークを徹底させています。

①AI認証&温度計測タブレット…顔を近づけると自動で検温。生徒はもちろん全来塾者にまず検温を行ってもらい、これがルーチンワークのはじめの一歩。

②タブレットで出欠管理。何時から何時まで塾にいたかを全て把握。保護者へは自動送信。

③換気…だいぶ寒くなってきましたが、どの教室の窓・ドアともに今は開けっ放し状態。夏は虫除けのための網戸設置工事。さらにどの教室にもサーキュレーター2台ずつ設置。窓が小さい教室は隣室との欄間の取り外し工事を行い、空気の循環を良好に。冬は大型加湿器の稼働。教室の構造の特徴により、空気清浄器やオゾン発生器も設置。

④飛沫防止のアクリル板をすべての机に配置。1.5メートルの長机でも一人掛け。大声禁止。黙食励行。消毒液、除菌アルコールタオル、ハンドソープなど消耗品は常備。

●補助金に助けられ、環境改善が進むたびに保護者様に発信

上記の工事費や備品・消耗品の購入費は全て、国・県・市の補助金制度を利用したものです。主なものでも①小規模事業者持続化補助金<コロナ特別対応型>②神奈川県小規模企業感染症対策事業費補助金③神奈川テレワーク補助金④横浜市「新しい生活様式」支援補助金等に申請し大変助けられました。欄間取り外し工事費や網戸設置工事費なども補助対象になることは意外に知られてないかもしれません。環境改善が進むたびに、「安心できる教室づくりに努めています!」と保護者様に発信してきました。

●6月に夏期講習と冬期講習の個人保護者面談実施

「最悪の事態」を想定し夏期講習期間を7月1日から~9月15日として、学校、学年により、定期テスト対策も含めた「臨機応援型特別時間割」を作りました。こんなに長期間にした目的は分散授業を図りながら授業時間を確保することにあり、それをお伝えするために6月に個人保護者面談を行いました。この面談では、冬期講習にも触れ、期間、コマ数、講習費等をお伝えしました。9月緊急事態宣言の延長に伴う各学校の授業の変更や、度重なる定期試験の日程変更などありましたが、それに振り回されることなく対応でき、夏期は成功でした。しかし、日祝祭日の授業、朝から晩までの授業と、スタッフは過労気味です。

●全塾生・全スタッフに内閣官房PCRモニタリング検査

この9月に、内閣官房PCRモニタリング検査(無料)に2回参加させていただきました。対象は未就学児~高校3年生までの全塾生+全スタッフ合計200名です。唾液検査の一連の作業が面倒だったことはさておき、「もし陽性者が出たら…」と、一瞬躊躇もしましたが、「早期発見が感染拡大防止につながる!」と、受けることにしました。家庭のご理解を頂けるかも不安でしたが、強制でなければ辞退したい、子どもが怖がってしまう、指定した摂取日に都合がつかない、等の理由で受けなかったご家庭は5%に留まり、95%のご協力のもと、結果は2回とも「全員陰性」でした。心からほっとしています。

●気の毒な子どもたち、でもなんでもコロナのせいにするんじゃない!

最近スタッフから「体を動かしていないせいか、生徒の脳の回転が悪くなっている気がする…」という感想が伝わってきます。今のところ塾生の中にコロナ感染者はもとより、精神的な部分も含め体調を崩している生徒は出ていませんが、本調子でないことは事実です。この状況下ではあらゆる面で気の毒としか言いようがありません。しかし学習面で振るわない生徒たちの中には、自分の努力不足を棚に上げ、「学校の授業がオンラインだから全然わからない」など、コロナに責任転嫁しようとする者が出てきました。生活リズムも含め、「なんでもコロナのせいにするんじゃない!」という指導の必要性を強く感じています。

しばらくは気を緩めずに、従来通りの対策を継続していきたいと思っています。