エリア東北 安藤水無子(Andy’s・青森県)
私塾ネット20周年おめでとうございます。前回の10周年記念大会が東日本大震災で1年延期となり、今回また20周年記念がコロナウイルスのため1年延期となってしまい、私たちが震災前に経験していたような当たり前の日常というものが、いかに貴重なものであったかを実感せずにはいられません。
この春、私の娘が高校生となりました。10年前は保育園の年長でしたので、子どもの成長を通して10年がたったのだなぁと改めて感じます。私も年齢が40台から50台になり、どちらかといえば「こうでなければならぬ」と、かなりぎちぎちの考え方をしていたと思いますが、子どもの成長と自分自身が歳をとったことにより、ようやく考え方も方法も、様々あって良いのだと思うようになってきました。
今年の青森県の県立高校の倍率は1.00倍と過去最低となりました。ここ八戸市の地域一番校といわれる高校ですら1.07倍と、倍率発表を見たときは目を疑いました。中3生の生徒数100名ぐらいの中学校で約3分の2の生徒が、私立高校専願となる学校があったりと(青森県では県立高校を不合格となった生徒が私立高校へ進学します)驚くべきスピードで、子どもに無理をさせない、受験すらさせない家庭が増えています。わざわざ塾へ通わなくても高校へ合格出来るのであれば、これからの塾は一体どうなるのだろうと考えてしまいます。しかし、今年受験を終えた生徒の保護者から「きちんと頑張るべき時に、こんなに頑張る機会を与えていただきありがとうございます。高校に合格出来たことももちろんうれしいですが、最後まであんなに頑張れた子どもを見ることができたことが、一番親として嬉しいです。」との言葉をいただき、「今しかできないことをきちんとやらせたい」保護者が少なからずいる中で「頑張ればできる」ではなく、「頑張ったから出来たんだ!」の経験を子どもたちにこれからも与えていきたいと思いますし、その後の生徒たちの成長もずーっと、応援したいと思います。
さあ、これから私塾ネット30周年にむけての10年がどういう10年となるのか、少しわくわくしながらこの原稿を書いています。下の子どもも成人し、人生の第四カーブも曲がったところの10年後、今度はどんな景色が見えるのでしょう。
全国の先生方、これからもよろしくお願い致します。