安藤 大作
公益社団法人 全国学習塾協会会長
設立20周年おめでとうございます。この間、貴会の運営にご尽力なされた皆様と、それを支えてこられた会員の皆様に、心からお祝い申し上げます。
とりわけ、長年にわたり、研修や情報提供など学習塾事業者のサポート活動を通じて、社会に貢献されるその実績は、大きく評価されて余りあるものと思料いたします。
2020年、世界を席巻した新型コロナウイルス感染症は私たちの生活を一変させました。臨時休校した学校数は約2万5000校。うち同時双方向型オンライン指導の実施はわずか5%。臨時休業前後での学力下位層を中心に勉強時間は大きく減少しました。
このコロナ禍で子供たちの学びは、大きく傷つきました。未曾有の教育危機のなかで学習塾をはじめとする民間教育に大きな期待が寄せられている一方で、学習塾は教育をなりわいとする事業者として安心で安全な成熟した産業であることも求められています。
そうした状況下において教育界の一翼を担う学習塾業界にも消費者や行政など幅広く社会から様々な要望や要請が寄せられるようになりました。
いま、社会の期待と要請に対応すべく、民間教育団体がひとつに集まり、with one voice―全員が声をそろえて動きはじめています。貴会におかれましても、あらゆる機会で私どもと一緒に活動なされておられます。
学習塾業界が大きく真価を試されているいま、社会の利益、人々の幸福のために、私たち学習塾に何ができるのか。そしてそのためにいかにして学習塾を守るのか。個々の団体の独立性を最大限に尊重しながら、共に考え、共に行動していければ幸いに存じます。
20年前、希望を胸に参集された貴会の皆様の、熱い思いと理想を長く継承され、今後もますますご発展なされますよう心よりお祈り申し上げます。