理事長コラム(79号)

田中 宏道(LAPIS鎌ヶ谷・千葉県)

「全国藩校・教科書に載るもの・塾巡り」第一弾!「二宮金次郎に学ぶ」ご報告

「収入の3分の2で生活せよ!経営せよ!」あっ!城先生が言ってたぁ!!山口県、芸城学院の城先生です。

尊徳さんの最期の場所は日光。その日光「開倫塾」さんで「金次郎さんの人生に学ぶ会」を開催しました。尊徳さんの訓(おし)えの一つ「分度(ぶんど)」とは「収入の3分の2で生活せよ」なんです。エリア中国での勉強会で10年ほど前に城先生が仰ったお言葉がこれだったのです!

■至誠(しせい)・勤労(きんろう)・分度(ぶんど)・推譲(すいじょう)

「真心を中心に据え、一所懸命に働き、自分の分度を決めて収入の3分の2程度で生活すれば必ず豊かになれる。豊かになったら自分(子や孫)や他人(社会)のために譲りなさい。そうすれば心豊かな充実した人生を送れる」という訓(おし)えです。この訓えは人生だけでなく国や地方の経営、会社の経営に活かせます。これが今回の学びです。

子どもたちには自称81歳の私、田中彦左衛門(教室での芸名)。実生活では還暦を迎え、「ええええっ!」っていう出来事の連続…。それらをしかと受けとめると「これからの15年、世の中にお返しなさぁい。」と天がささやいているようです。みなさまから頂戴した素敵なことを後輩たちや世の中にお返ししなさいと。

目の前の子どもたちが元気に育つためには自ら学ぶべきだと思い、さんざん外を見させていただきました。その中で…。子どもの頃から教わってきた歴史や世界観がどうも真実とは違うと(薄々は気づいていたのですが)明白に知り始めました。

子どもたちが自分に誇りを持って生きられるように、そして少しでも世の役に立てるようにと「全国藩校・教科書・塾巡り」「気ままな授業勉強会」「歴史の勉強会のご紹介」を始めています。少しでもご参加いただけると嬉しい限りです。

■金次郎さんからの学び、「至誠」

執行草舟(しぎょうそうしゅう)さんは仰いました。「日本には宗教や哲学がないのではない。日本には哲学がありすぎているのだ。生活そのものが宗教的・哲学的で、わざわざ『宗教』を意識する必要のない生活をしている。日本人は縄文の時代からの経験で、すでに宗教心がそなわっている」と。

なぜ日本人は切腹ができたのだろう。今、僕に切腹の覚悟はあるか?長年の疑問です。学んで思いました。日本の哲学・宗教の根っこは「誠」ではないかと。

「誠」のためには「己(おのれ)の損得」を越え、「己の生死」をも顧みない。授かった1つ1つの命は大切です。せっかく授かった命を何に使うのか?我よりも大切なものに使う。魂は永遠に生き残る。「誠」で生きると、己の魂が認めてくれる生き方が重要で、現世の肉体の苦痛は後回しなのかもしれない…。最近学んでいる歴史が金次郎さんのおかげで「誠」で繋がった気がしました。

「学問とは、人の人たる道を学ぶことなり」水戸光圀公のお言葉です。営々と学び続けたいと思います。

この会に全面的に協力くださった開倫塾の林先生、ご参加くださった玉城先生(修学舎)、鈴木正之先生(いぶき学院)、仲野先生(ナカジュク)、柳先生(創学舎)、長江先生(英数学院)、ありがとうございました!みなさま、次回、お待ちしております!

追伸:映画「二宮金次郎」のDVDを手に入れました。上映会しますか?次回の授業勉強会は12月8日(木)算数・社会です。お待ちしております。