エリア報告|山田 明子(山田塾・香川県)

山田塾の山田です。香川県多度津町は、人口が約22,000人、中学校が一校という田舎町で、人口はあまり減少していないのですが、1学年の生徒数が40年前は380人くらいだったと記憶していますが、今は約170人と大幅減少しています。生徒たちは元気で素直、一斉授業の難しさはありますが、私は授業を通して生徒たちと過ごす時間を楽しんでいます。生徒たちは孫世代ですから、彼らとどうコミュニケーションをとるのか、が悩みです。生徒が話している言葉がわからない、何に興味があるのか、話題が見つからない、私が最近のツールを使えない、など気になっています。つまり勉強以外のことはよくわからない、週に数時間ともに過ごすだけで相手のことをわかるはずもないのですが、少しでも知ってわかりたい、と思うようになりました。

それで、まず①一人一人の「いいな」と思ったことを見つけて書き残す ②とにかく話しかける ③誰と話したか、平等に話しかけたか、授業の後で振り返る ことを実行しています。「いいな」探しは、懇談会などで保護者の方にも尋ねてみました。ある男子は、よくご飯をつくってくれる、ある女子は妹の世話をよくする、など、その生徒の姿を想像すると、嬉しくなります。

最近は、生徒たちとのコミュニケーションが課題でしたので、今年の研修大会で、川合正先生の講演『言葉を届ける』を拝聴できたことは、大変有難いことでした。グループでのロールプレイで、先生が各机を回られてアドバイスをくださいました。その中で興味深かったのが、生徒への声掛けは、生徒の言葉を言い返してから言葉をつないでいくことと、Iメッセージで伝えることでした。また試行錯誤する中で感じたことは、まず授業の準備をしっかりする、でした。生徒の言葉に共感し、寄りそうことができるかどうかは、準備と心のゆとりだと思いました。

最後になりましたが、全国研修大会では本当にお世話になりました。お忙しい中、準備をしてくださった先生方に厚く御礼を申し上げます。久しぶりに皆様にお会いできて、とても嬉しかったです。ありがとうございました。

余談ですが、多度津町は中学校が一校、試験期間も行事も一緒です。先月運動会で踊る多中ソーランを誰かが流したら、男子が一斉に輪になって踊りだし、びっくり!授業後でしたが、こういうときの声掛けは?私は久しぶりに運動会を見に行きました。