エリア報告|神野 紀子 (緑ヶ丘学院 ・北海道)

 はるひの杜のフリースクールをスタートさせました。一人ひとりが安心して自分を取り戻せる、そんな居場所でありたいと思っています。外に出ることが少しむずかしい日も、言葉がなかなか見つからないときも、ここに来れば、ほっとできる空気とあたたかさがある。私たちは、そんな“心の居場所”をつくりたいと考えています。学びは、教えられるものではなく、安心の中で自ら芽吹くもの。できないことより、できることを。比べるより、その人らしさを。ここに集う一人ひとりの歩みを大切に見守りながら、ゆっくりと希望へ向かう時間を育てていきたいと思います。
 あなたにとって、素敵な道が選べるよう、サポートさせていただきます。はるひの杜は、心を休め、また明日へと歩き出せる場所です。登校から下校まで、それぞれのペースを大切にしながら一日を過ごします。

「はるひの杜(もり)」という名前には、―あたたかい陽ざしの中で、人が自分らしく芽吹き、歩き出せるように―そんな願いが込められています。「はるひ」は“春の陽”を意味しています。
 春は、どんな冬のあとにも必ず訪れる季節。陽ざしはやさしく、けれど確かに、新しい命や希望を照らしてくれます。「杜」は、木々が寄り添いながら守り合う場所を表しています。人と人が支え合い、安心して過ごせる「小さな森」をイメージしました。
 その二つの言葉を合わせて生まれた「はるひの杜」は、学びや成長を押しつけるのではなく、一人ひとりが自然と心をひらき、自分のペースで未来へ向かっていけるような場所でありたい―そんな想いから名づけました。
はるひの杜が、誰かの「はじまりの場所」になりますように。

◆理念
 はるひの杜は、それぞれの「今」を大切にできる居場所です。できないことより、できることを。早さより、自分のリズムを。安心の中で心がほぐれると、その人らしい芽が自然に息づき始めます。
 私たちはその瞬間を、いちばん大切にしています。

◆はるひの杜がめざすこと
 なんらかのきっかけで学校に行きづらくなった子どもたちが、前向きに、生き生きと、楽しく過ごせるようになること。それが、はるひの杜がいちばんに大切にしている願いです。
 ここでは、勉強の成果よりも、「安心して過ごせる時間」と「その中で芽生える小さな変化」を大事にしています。焦らず、比べず、その子のペースで少しずつ歩みを進められるように。ときには笑顔が戻ること、ときには「今日は来られた」という一歩が、何よりの成長です。安心の中で心がほぐれると、その人らしい力が、少しずつ動き始めます。
 私たちは、その変化を大切に見守っています。

保護者の方にとっても、「ここなら安心して任せられる」「話を聞いてもらえる」そんな気持ちになれる居場所でありたいと考えています。
 はるひの杜は、子どもたちとご家族が自分らしい歩みを見つけ、穏やかに前へ進んでいける場所です。
◆活動
 開室:月~金 10:00~15:00
 休室:土・日・祝日
 対象:小・中学生
 定員:おおよそ10名(少人数制で運営しています)

◆1日の流れ
・10:00登校
 ゆっくりとした朝のスタートです。挨拶を交わし、その日の気分に合わせて過ごし方を選びます。
・10:30学習時間(選択授業あり)
 教科学習や個別課題のほか、創作や読書など、それぞれの関心に合わせて取り組みます。
・11:50ショートホームルーム
 前半をふり返り、午後の予定を確認します。
・12:00お昼休み
 のんびりと過ごす時間です。
・13:00自由選択の時間
 絵を描いたり、散歩をしたり、会話や学習をしたりしながら、興味や得意なことを見つけていきます。
・15:00日々の活動について
 日々の活動は、代表の神野が全体を把握しながら進め、その時の人数や子どもたちの状態に応じて、関わり方や活動の形を柔軟に調整しています。

◆主な活動内容
学習時間:教科学習の補助/提出物のサポート
表現・創作:絵・工作・文章・写真など
関わりの練習:スタッフとの対話/小さなグループ活動
自然・地域体験:散策・見学・季節の活動
保護者サポート:面談/情報共有/進路・復学の相談
2~3カ月に1度の遠足や体験活動、夏には年1回の合宿を予定しています。
※合宿や体験活動の日は、フリースクールは休校となります。

◆個別指導希望午後の自由選択時間内で個別指導
個別指導(希望制・予約制)
 午後の時間帯には、希望者による個別指導も行っています。「わからなくなったところから学びなおしたい」「学校復帰の準備をしたい」など、一人ひとりの要望に合わせて、プロの講師が直接指導します。※ひとりで勉強したい方は、これに含まれません。
対象:希望者(小・中学生)
時間:午後(13:00~15:00)※予約制
 ゆっくりでも、自分のペースで“わかる”を積み重ねていけるように。学ぶことへの小さな自信を取り戻す時間です。

◆学習に関する考え方
 はるひの杜では、学習を無理に進めることを目的にしていません。勉強以外の活動を通して気持ちが整い、「やってみたい」「わかりたい」という思いが出てきたときに、そのタイミングに合わせて学習のサポートを行います。個別指導についても、通う日数やその時の状態に応じて、無理のない形を一緒に考えていきます。

◆年間行事
 はるひの杜では、季節の移ろいを感じながら、子どもたちの成長や興味に寄り添った活動を行っています。行事は“頑張るため”ではなく、ふだんの学びや関わりが自然につながるように企画しています。無理のないペースで、笑顔の思い出を少しずつ積み重ねていきます。

新年度スタート・春の交流会
 自己紹介ゲームやお花見を通して、ゆるやかに新しい仲間とつながる時間を大切にしています。
日常活動のリズムづくり
 学習・創作・対話の時間を整え、安心して過ごせる自分のペースを見つけていきます。
春のアクティビティ(遠足)
 公園や自然の中でお弁当を食べたり散策したり。季節の風を感じながら、心と体をのびのびと動かします。

季節の創作活動
 七夕短冊づくりや夏の絵はがき、手づくりうちわなど。自分の世界を自由に表現します。
夏の自由研究・体験学習
 興味を出発点にした自由なテーマ学習。“好き”から学びを広げるきっかけづくりをします。
夏の合宿(年1回)
 自然の中で過ごす1泊2日の体験活動。仲間と協力したり、語り合ったりする中で、“自分にもできた”という自信が芽生えます。夜には焚き火やキャンプファイヤーなども予定しています。

読書や表現活動
 秋の静けさの中で、自分の想いや考えを言葉や絵にして表現します。
秋のアクティビティ(遠足・工作)
 紅葉の中での活動や、木の実を使った手づくりイベントを楽しみます。
秋の遠足・体験活動
 文化施設の見学や屋外体験など、日常の外へ一歩踏み出す経験を大切にしています。
保護者面談
 希望に応じて、ご家庭と連携しながら、子どもの成長を一緒に見守ります。

年のはじめの目標づくり
 無理のない形で、自分の「やってみたい」を言葉にします。
冬の創作活動
 季節のアートや手づくりカードを通して、心をあたためる時間を過ごします。“好き”から学びを広げるきっかけづくりをします。
ふり返りと交流会
 1年の終わりには、小さな発表や感想を共有。お互いの成長を感じながら、新しい春を迎えます。

 はるひの杜の行事は、参加を強制するものではありません。それぞれのペースで、できる範囲から少しずつ。
 小さな「やってみよう」が、確かな自信へと育っていきます。

◆はるひの杜が大切にしていること
 子ども一人ひとりの気持ちや状態を大切にしながら、安心して過ごせる時間と場所をつくることを大切にしています。友達がいる・いないを、通う条件にすることはありません。一人で過ごしたい日も、誰かと関わりたい日も、その時の気持ちを尊重しています。
 無理に人間関係をつくったり、活動への参加を求めることはせず、本人のペースで少しずつ場に慣れていけるよう関わっています。

はるひの杜フリースクール