20251101[理事長係の活動報告 其の7]
田中宏道

私塾ネットの賛助会員ではございませんが、お招きいただいた学校法人船橋学園東葉高校創立100周年記念講演で深い学びをいただきました。齋藤教授が教えてくださった数々の手法が我々に大きく役に立つと思い、メモを元に思い出しながら再現してみました。よろしければお読みください。
│ 明治大学教授 齋藤孝先生
昭和35年(1960年)10月31日生まれ65歳。明治大学教育学部教授。教員養成の専門。東大法学部卒。
│ こんにちは。ディーンフジオカです。
この掴みから入る。こういうふうに言うと笑ってもらえる。
│ 聴衆のコミュニケーション能力を問う
笑う・驚く・褒めるというリアクションは非常に大事。聴衆のみなさんのコミュニケーション能力が問われます。どれだけみなさんはコミュニケーション能力をお持ちかを確認させていただきます。私が上に手を出したら「へえ~」と驚く、下に手を出したら「笑う」、ハグの格好をしたら拍手して「褒める」。さあリアクション調査やります。反応鈍いですね。も一回やりますよ。リアクションよろしく。(再度リアクション調査)みなさん、多めに笑って、へえと驚いて、拍手で褒めると全てうまくいくんです。今日はお願いしますよ。
│ 世知辛い世の中
「あの人勝手にディーンフジオカ名前使ってた」とかすぐにSNSにアップして、いろんなクレームが入ってきます。講演で好きな勝手なことが言えなくなってどんどんつまらない講演になっちゃうんです。講演をする先生を大切にしてあげてほしいんです。SNSに簡単にあげないでくださいね。
│ 「褒めの貸借」
私は抜け目ないです。私、ちゃんとディーンフジオカさんからお名前を借りること公認を受けているんです。だから実はSNSに上げていただいても大丈夫。ではフジオカさんからどのようにお名前を借りたかお話します。たまたまテレビで共演したことがあったので、そこでいきなり「すいません。ディーンフジオカさん、お名前貸していただけませんか?」なんて言ったら断られちゃいますよね。私がやった方法をご紹介します。
まず私が部屋にいる。そこにディーンフジオカさんが入っていらっしゃる。その時に少し顔を上げて「あっ!」って言うんです。そうすると、ディーンフジオカさんも「あっ!」。というふうに目を合わせてくださる。その時すかさず「今日共演させていただきます明治大学教授の斎藤孝と申します。」と言います。この時間3秒です。3秒で共演して怪しいものではなく、自分は明治大学の教授だと安心させ、次に相手を褒めるわけです。「この前出てらっしゃった映画フジオカさんのアクション、かっこよかったですぅ~!」
こうやって褒めると「褒めの貸借」が生まれます。こちらが褒めたことを貸したわけですから。今度はこちらが返していただく番です。「実はですね、私、講演の時にディーンフジオカですっていうような自己紹介で、気を引くと言いますかね。お名前をお借りしたいのですけれど、いかがでしょうか」っていうと、ここで貸し借りの関係が成り立って、そこで「ああ、じゃあどうぞ」っていう話になるわけですね。このほんの15秒から30秒の間に、こうやってコミュニケーションをうまくとる。これがコミュニケーション能力の素晴らしさと、こういうことです。このコミュニケーション方法、ぜひ学んでみてください。
│ 楽しく生きていくために。大学生の神経を太くしてあげる。
最近の大学生は神経がすごく細くなっていて、繊細で過敏。これを太くしてあげることが我々教員養成大学の仕事です。笑って笑って、みんなでお互いに笑って仲間になるとか、本を読んで世界を広げるとかをやります。本を読む習慣をつけさせる、読書立国を作るのが私たちの仕事です。そしてどんな時でも笑うっていうのがマナーなんです。
学生たちにショートコント、例えば、源氏物語の授業で「桐壺」「若紫」それぞれグループ作ってショートコントをやってもらいます。ショートコント「桐壺」、他にもショートコント「諭吉」など。みんなよく滑る。滑ってもいい。滑っても大笑いしてあげれば、みんなで盛り上げてあげられるじゃないですか。 そのように聞き手として参加する者も相手を助ける。相手がやったことをみんなで喜んであげることによって、自分も当事者意識を持って参加する。盛り上げてあげて、演者の自信を深めてあげる。消費者意識じゃダメです。当事者意識をいつも持たせることをやります。だから、今日のお客さま皆さんも、大爆笑して、私に自信をつけさせるということを当事者意識と思ってやってほしいんです。
│ 私の話ちゃんと聞いてます?15秒で言えますか?
聞くってどういうことか? 要約して話せることです。学んだことをしゃべる。発表は一人15秒です。今日の学びを15秒で言ってください。近況報告でも何でも15秒でさせる。それを五七五のリズムで言ってみるとか工夫します。
「里帰り 弟メガネ 父アフロ。」「ナンパ道 声かけられず 二往復」などです。15秒で相手に伝えられて、これでようやく聞いたと言える。学んだらば、必ずそれを15秒で言わせる。お互いにペアを組んで15秒ずつでそれを言うとか。あるいは100人、200人いる教室でも全員に15秒ずつ当てて発表させるというふうに当事者意識を持たせています。
│ 本も15秒で紹介。
本を読むだけじゃなくて、本を自分の内側に入れる。それにはやっぱりアウトプットが必要。15秒で紹介するといい。そのために引用しようと思って読む、覚える。引用するために常に声に出す。本の中身を引用してさっと言える。そこまでやると本が心の森を作る。心の中にいろんなものができてその人を育む要素になる。
│ 心と精神
本を踏みつけることってしませんよね。なぜでしょう? それは本には人格があるからです。その人が人生を賭けて、その血をかけて一生懸命書いたものがその本の中にあるので、床に転がっていても踏んづけて歩いたりしないのでしょう。本を読むというのは偉大な先人との対話です。その偉大な先人を心に入れて、その先人の文化を自分の中に入れることによって自分の精神を作っていきます。
心は移ろいやすいものです。心は不安定だから、本や人の話を聞くことによって頼ることのできる太い精神文化を心に入れる。その礎(いしずえ)があるから、心が迷った時に、「どうするべきだったっけ?」「どうしたらいいんだっけ?」という時に自分の中に入れた精神から学ぶのです。
人の話を聞き、本読んで学んでいれば、精神が入り、人生は安定します。学ぶということは他者に出会うことです。学ぶということは一生前向きに暮らせるということです。学び続けることが人生を面白くするのです。No book、no life。本がなければ人生はない。これが「楽しく学び続ける人生」です。
素直じゃないと学べません。私が手をあげたら?ちゃんと笑う。下に出したら?「へぇ~」と驚く。ハグしたら?素直にやってくださいね。以上です。
