エリア中国 西本雅明(88号)

エリア中国 西本雅明(パワーゼミ西本)

福山の自宅から北に向かって1時間ほど車で走ると、中国山地の過疎地域に入ります。
人口8000人弱の「神石高原町」は豊松村・三和町・神石町・油木町の小さな4つの自治体が合併してできた自治体です。1年間で200人以上の人口減少が続いています。中学2校合わせて、1学年が50人程度しかいません。ところどころ住民がいなくなって草に覆われた廃村があります。アスファルトのひび割れに車が走れないほど背の高くなった草が生えていて、茅葺の農家はそのままに生活の跡が放置されています。電波が届かないのでGPSも携帯電話も役に立ちません。そのような地域では70歳80歳は働き盛り、60歳なんてまだまだ「若くていいね(ワコウテエエナ)」と言われます。この地域では10年後20年後には農業従事者がいなくなるかもしれません。令和の米騒動が続く中、10年後のコメ不足が心配です。「僕は田植えもしたことが無い。日本人として恥ずかしい。」と言うと、「明日田植えするよ。来てください。」といろいろなところから親切な声がかかるのですが、塾も春の忙しい時期と重なり未だ実現していません。そんなこんなで農業高校に興味がわき、7月の定例会は県立西条農業高校へ研修に行こうと考えています。打ち合わせは済んだのですが、防疫やらなんやらで、まだ返事待ちです。乗馬用の馬や和牛(2024年和牛甲子園優秀賞受賞?)もいるので防疫も神経質です。西条農業はマツダスタジアム6個分の面積を持ち(東京ドーム何個分かは知りません)、広島大学等とも連携があり、1学年270名の内30名前後の国公立進学をはじめとして卒業生の8割が大学進学をする専門高校です。広島県内には、農業系の専門高校として庄原実業と西条農業があり、庄原実業は作業技術に重きを置き、西条農業は研究に重点を置いた学校という位置づけです。7月よりは9月の方が収穫期なので楽しいかもしれません。7月の研修がかなわなければ、さっそく9月を提案してみようと思います。