インパチェンス
(ツリフネソウ科・原産地 熱帯アフリカ)
インパチェンスは和名をアフリカホウセンカという。原産地がタンザニア からモザンビークにかけての海抜1800m以上の高原地帯だそうな。それゆえ高温多湿に弱い、だが、こぼれ種でも育つほど生命力は豊だ。品種の改良が進んだ現在種とはいえ、日本だと関東以南の地域では育てにくい。屋外での越冬は無理なので、本来は多年草だがわが国では一年草とされている。
さて、インパチェンスの語源はラテン語のimpatient(我慢できない)、これは種子が勢いよく飛び出していく生態からの命名のようだ。ちなみに英語のimpatienceは「短気」「せっかち」の意味で同源の語である。
ところで和名のホウセンカだが、漢字だと鳳仙花と書き、字面からずいぶんとイメージが違ってくる。昭和の歌謡曲好きには、島倉千代子のヒット曲「鳳仙花」をご存じの方もいよう。その一番の歌詞に「……鳳仙花鳳仙花 はじけてとんだ花だけど 咲かせてほしいの あなたの胸で」とある。私の子どものころの記憶にも、熟した種子を触ると四方にはじけ飛ぶのを体験したことがある。鳳仙花の花言葉に「私に触れないで」があるが、まさにこれに起因する。ちなみにインパチェンスの花言葉は「鮮やかな人」「強い個性」だが、これて??(志厚)