誌上研修・エリア中国研修[2024.11.10]

恒例のエリア中国研修&懇親会を11月10日、11日に行いました。鞆の浦・宮島に続いて今年も河浜先生のガイドで岩国をめぐる予定でしたが、河浜先生の体調が悪くお願いできませんでした。河浜先生も非常に残念がっていまして、来年の呉市周辺の歴史は元気を取り戻してご案内したいと意欲満々ですので皆さまご期待ください。
(10日)「(エミールガレ没後120年)ガレのある部屋~ジャポニズムからアールヌーボーへ」という企画中の下瀬美術館(大竹市)を見学しました。運の良い人は美術館内のフレンチレストランでランチ、太陽が好きな人たちはテラスでランチを楽しみました。ここで早くもワインを飲む不届き者も現れましたが、その後のスケジュールに何ら支障がなかったことも併せて報告いたします。

次に岩国城下へ移動し吉川資料館では学芸員からの説明を受けながら見学し、岩国城下を散策しました。すぐに夕食があるのに「何か食べたい。美味しい店はないのか」と、わがまま放題の一行でしたが、夕闇迫る頃になってやっと錦帯橋を渡ることができました。

やっとホテルへ到着し温泉に入ってから楽しい懇親会です。どのような様子だったかは写真でご覧ください。エリア中国のピンクレディーや羨ましいほど仲良しの夫婦デュオも飛び出し、素敵な夕餉を過ごしました。特筆すべきは城先生のアカペラから始まるギター演奏と歌でした。色々な過去の出来事が思い出され感動し僕は泣きそうになりました。城先生や佐藤先生がご参加くださったおかげで、メンバーの参加者が少なかったことを補って余りあるほどありがたいことでした。

文:西本 雅明(パワーゼミ西本)

中国研修記 木谷 朝子(木谷塾・東京都)

中国研修は昨年の宮島に続き2回目の参加となった。今年は岩国であった。

山口県の下関、萩、防府の地名は知っていたが、はて岩国は??そうだ宇野千代さんの故郷ではないか!俄然興味が湧いてきた。岩国錦帯橋空港に向かう機内からは瀬戸内の島々もくっきり見え、空港に降り立ったその時から穏やかな空気を感じた。

研修の始まりは、広島県大竹市にある下瀬美術館(エミール・ガレ展)の見学だ。本館と直結するコンテナ風の部屋が幾つもあり、それぞれの部屋にある美術品は全て本物のようだ。このコンテナが本館なのかと思うくらい豪華な美術品が収まっている。これらに圧倒された私は外の空気が吸いたくて庭に出た。空調とは違う滑らかな外気で深く呼吸し、優しい風に当たった時はホッする程だった。この美術館は、フランス料理も有名で、私達はビーフシチューを食した。お肉がやや苦手な私にも食べられる程優しい味だった。メインではないが、パンがびっくりするくらいおいしかった。

この後、吉川資料館・岩国城下武家屋敷と続き岩国観光ホテルでの大宴会へと突入する。吉川資料館では、毛利家の断絶を防ぎ、出雲富田(12万石)から岩国3万石へと移った。現存する中流武士の目加田家は二階建ての家屋が表通りからは一階建に見えるように配慮されていた。鏡川に掛かる錦帯橋の袂は中国地方では有数の桜の名所だそうだ。また、名物の美味しいお団子をいただいた。この一帯は茶店、カフェ、ソフトクリーム店がとても多かった。ソフトクリーム店の一つは日本一になっこともあるとのこと。女性の参加数が多い今回の研修ではこれらの話しでも盛り上がった。

そして錦帯橋、圧巻の佇まい!岩国藩は防御に重点を置いたため、不便な点がひとつあったようだ。鏡見地区に住む中級武士は藩政の中心横山地区へ行くのに200mの鏡川を渡る必要があった事だった。川の形状、幅の広さから何度も橋が流失した。吉川広嘉の時代、中国杭州西湖のアーチ型の橋を見て鏡川に架け、この見事な五段のアーチ造形に至ったとのこと。この橋が世界遺産では無い事に驚いた。

今回も歴史の一端に触れ、時の流れと重さを感じた研修だった。来年の呉研修では、また新たな歴史を学べると思うと今から待ち遠しい。