研修部長 柳田浩靖
日米文化学院の柳田浩靖です。このたび私塾ネットセンターの研修部長を務めることになりました。
自分にとっての研修部長といえば現理事長の田中宏道先生であり、また、前任は元理事長の仲野十和田先生という、まさに「大先輩」のあとを継ぐことになり、身が引き締まる思いです。お二人が築いてこられた素晴らしい伝統を大切にしながら、私なりの色も少しずつ出していけたらと考えています。
私塾ネットの大きな役割の一つは、塾や教育関係の方々との「ハブ」となること。新しい出会いや刺激的な交流を通じて、私たち全員が成長できる場を作っていきたいと思っています。
教育の世界は、今まで以上に大きな変革期を迎えています。AIの進化、社会のデジタル化、そして価値観の多様化。こうした変化の中で、私たち塾人の役割も、「教科学習の指導」は当然の前提として、更に大きな広がりが必要だと感じています。だからこそ、お互いの専門性を生かし、また、塾という枠組みさえも越えて、学び合い、高め合える仲間や機会が必要なのだと思います。
思い返せば、私自身の塾運営の転機となったのも、2002年の㈱アビリティートレーニング・木下晴彦先生との出会いでした。その時の衝撃と感動は、今でも鮮明に覚えています。まさに一期一会の言葉通り、たった一つの出会いが、人生を大きく変えることを実感しました。
木下先生との出会いを通じて、「学習指導」と「自立支援」は別物ではなく、むしろ密接につながっているということが分かりました。目の前の一人ひとりの生徒の可能性を、いかに引き出し、伸ばしていくのか。その視点があってこそ、本当の意味での学習指導が実現できるのだと痛感し、試行錯誤した結果が自塾の発展につながりました。
あのときのような衝撃を、皆さんにまた味わって頂きたい。来年度の全国研修大会では、そんな出会いの場を提供したいと考えました。そして、講演者選びにはセンター役員間で十分に時間をかけ、期待に応えていただける方が決まりました。
学校法人西軽井沢学園理事長の奥田健次先生です。行動分析学の第一人者として知られる奥田先生は、「叱りゼロ」の教育メソッドを実践されています。感覚や経験則に頼りがちな教育の現場に、科学的なアプローチをもたらす奥田先生のお話は、きっと皆さんの塾運営に新しい視点と可能性をもたらしてくれるはずです。
私たちが日々向き合っている生徒たちは、これからの時代を作っていく存在です。彼らの未来をより豊かなものにするために、私たち自身も常に学び、進化し続ける必要があります。そして、その学びの過程では、同じ志を持つ仲間との出会いや対話が、何より大きな力となるはずです。
私塾ネットは、全国の塾経営者や教育関係者が集まり、互いに高め合える「楽しい学びの場」でありたいと思っています。来年4月の東京での全国研修大会が、皆さんにとって「来てよかった!」と思っていただけるような機会になるよう、準備を進めていきます。
研修部長として、皆さんの期待に応えられるよう全力を尽くしていく所存です。ぜひ、お力添えいただけますと幸いです。来年4月、皆さんとお会いできることを!
柳田浩靖
日米文化学院(千葉)代表
私塾ネット研修部長