小林 三博 / わせスタ(東京都足立区)代表
│ 熱血指導塾わせスタ西新井教室 小林先生の取り組み
小林先生は足立区の西新井が地元で出身中学の近くで塾を開いた。足立区西新井のあたりは東京の中でも学力が比較的低い地域だそう。広告会社や留学手配会社でのサラリーマンが長かったが、2009年に留学手配会社を自分で起こした。しかし収入が少なかったため夜は塾でアルバイトをしていた。その時の塾の経験が楽しくて、いつかやりたいなと思っていて、2017年に塾をスタートさせた。塾を作った理由は、知り合いのフランス留学がメインの留学手配会社がフランスでのテロをきっかけに取り扱い留学生がゼロになってしまい潰れてしまったのを見て留学1本だとリスクが高いと判断したため。そこからコロナ禍の時代になってから、塾に力を入れ、留学は開店休業状態。趣味はキャンプ
塾の理念は、「とにかく基本を徹底する。」基本というのは、塾なので成績をあげる、生徒のために何ができるかをを考えるということで、これを大事にして、講師にも徹底させている。また、塾業界は変化が激しい(教務システム、受験方法、流行りすたりなど)ので、変化に対応していくことも大事にしている。
コース設定について、指導形態は個別指導1コマ80分、ほかに基礎学力育成コースとして速読・読書、そろばん、プログラミング教室をやっている。授業料は地域相場からすると若干安いかなという感じに設定している。80分の授業は、アイスブレイクから入って、宿題答え合わせ、授業、報告書記入と確認、最後に宿題を出して、軽く世間話をして終了という流れは決まっている。コアの指導の部分はだいたい70分くらいになる。読書やそろばん、プログラミングは塾につなげたいため、集客の間口を広げるために始めた。本気でプログラミングで生徒を集めようと思うなら別ブランドを立ち上げたほうが良いかなと考えている。
ターゲットについて、もともとこの地域にいる中学生をターゲットにしていて、いまでもそう。学力レベルの高い子はいなくて、中位層から下位層の方をターゲットにしている。競合の個人塾は周辺にいくつかあり、駅前に行くと大手塾が一通りある。周辺は個別指導塾ばかりで、集団指導塾が少ない。保護者面談はあまりやっていない。中3生はするが、高校生は指定校を狙う生徒がほとんどなので面談はしていない。昨年から中受も始めた。昨年やってみて、子どもがすごく一生懸命やるので中受楽しいなと思い、自分の中で中受が熱いです。中受は特別なコースを作っているわけではなく、授業回数を増やすとか使用教材を難しいものに変えるなどの対応で行っている。講師は中受経験者を充てている。
教務について、教材は基本的にはフォレスタを使用している。フォレスタでは物足りない生徒には栄光のワークなどを使用したりする。また学校のワークも使用する。あとは過去問題集を使用している。
マネジメントについて、アルバイトで塾講師をしているときにマネジメント下手だなと思っていた。アルバイト講師にちょっと研修してあとは指導を丸投げみたいなやり方はよくない。というのを見てきたのでこの塾ではマネジメントという部分には力を入れている。マネジメントは講師、保護者、生徒に分かれると思うが、今一番力を入れているのは講師マネジメント。入り口が一番大事だと思っているので、採用と初めの研修は厳しくというか丁寧にやっている。研修では、理念・行動規範について1コマ、業務の研修1コマ、授業は1対1ができるように練習する。毎回の出勤日に対して30分の研修を課している。30分の研修はいろいろな段階があるが、近隣の学校の研究、細かい教材の研究など。大体12回(12出勤)したら本契約を結ぶという形にしている。学生講師がほとんどなので、その後もワンワンミーティングは続けている。ワンワンミーティングではマニュアルの確認とかルールの確認、定期テストの期間・範囲の確認など、また生徒の進捗など。意識しているのはシフトの安定。塾の仕事は休みづらいという意識の徹底とか、休むときのルールの確認はしっかりやる。また、学生を余らせる(余裕を持たせる)ために、教室長という名目で教室全般の面倒を見る人をつくっている。教室長は教室管理、生徒面談、講習会の運営などをやる。待遇面としては懇親会とか、プレゼントをあげたり、ボーナス出したり、昇給したりと一通りの事はやっている。講師は卒業生もいるが、主に塾講師ステーションと塾講師ジャパンから採用している。卒塾生はいいなと思う子にやってもらいたいが、そうでもない子がやりたいってなったときに面倒なので基本的には外部から講師を採っている。
保護者面談について、基本的に親の話を聞くのが中心になってしまい、自分の子どもの文句ばかり聞かなくてはいけないような場面が多く嫌になってしまう。その話を聞いている時間があるなら生徒の指導や生徒面談をしたいと思う。保護者マネジメント・生徒マネジメントに関しては改善の余地があり勉強中。
マーケティングについて、グーグルマップの書き込み(口コミ)を集めることをしている。ここは、店頭で入ってくる人が多い(アンケート見てもそう)ので、掲示板をつけたり、立て看板を出したりしている。YouTubeのチャンネルも5月から始めた。これは2つの意味があり、マーケティングという意味合いもあるがこれに関しては集客につながってはまだいない。もう一つは私の価値観を伝える保護者教育のため、私の考え方に賛同してくれる方に来てほしいので作っている。あとは営業活動として地域の商工会に顔を出したり、法人会に顔を出したりしている。あとは私学の先生と飲みに行ったりとか、この辺は元が営業だったので比較的得意で、よくやっている。YouTubeは月一回個々の教室で収録している。撮って編集までしてくれる人がいるのでお願いしている。話題は足立区限定で足立区の子どもたちのための切り口でやっている。YouTubeにアップする時間によって視聴回数が違ったり、サムネイルの内容で変わったりするのが分かってきて、内容よりもそちらが大事だなと思いまだまだ勉強中。
今後の展望としては、中受をがんばりたいということと、個別だと英語、数学しかとらない子が多くなってしまい限界があるなと感じるので集団授業をやりたい。それから、以前やっていた留学と学習塾ってとても親和性が高いと感じているので、留学手配の仕事もからめて展開していきたいなと考えている。