理事長コラム(78号)

田中 宏道(LAPIS鎌ヶ谷・千葉県)

私塾ネットの理事長として壇上で初めてご挨拶させていただきました。6月22日(水)全国学習塾協同組合(AJC)設立30周年記念式典でのことです。

「(私塾ネットを紹介。そしてその後に)最近やんちゃな子が少なくなりました。コンビニでたむろしている子もいません。飼いならされてしまいたくましさがない子どもたち。日本の将来が心配です。人のためにぐっと踏ん張れる子ども、目の前のことにかじりついていける子どもを育てたい。公教育は変革に非常に長い時間がかかります。時間がかかるからと言ってあきらめる訳ではありません。公教育にそれを求め続けることは重要です。しかし僕たちの目の前にいる子どもたちには間に合いません。目の前の子どもたちをたくましく育てるのは我々民間教育の大きな仕事です。

正倉院。1250年間、時(とき)の権力者に破壊されたり奪われることなく、隣の東大寺大仏殿は3度も焼き払われているのに正倉院は焼かれていない。正倉院がそのまま残っていることはつい先日まで当たり前としか思っていませんでした。大昔から日本人は、天皇の宝物には触れてはいけないと理性ではなく感性で感じていた気がします。世界の遺跡や宝物。大英博物館。ピラミッド。ロシアのエルミタージュ美術館。征服により焼き払われ奪われ、税金で贅を尽くした宝物でいっぱいなのとは大違いの日本です。

一度も奪われておらず(実際は3回コソ泥に入られた)、1250年間もそこにあること自体が世界の奇跡です。これを当たり前と考える日本人の存在自体が世界の奇跡と言っても過言ではないでしょう。

日本人が素晴らしい存在であることを子どもたちに伝えたい。素晴らしい日本を永続させたい。そして素晴らしい日本の心を世界に広めたい。すばらしい日本人として他人に手を差し伸べることができるたくましい子どもたちを育てるのがわれわれ教育人の使命だと考えております。営々と塾業界を築いてこられた先輩方、そしてここにいらっしゃる皆様と共に学びながら教育をこれからも一生懸命にやってまいりたいと存じます。今後の私塾ネットも今まで同様にどうぞよろしくお願い申し上げます。AJC30周年おめでとうございます!」

このように言いたかったのですが…授業のようにシナリオがあるものを話すことは得意でも、もともとは口下手、日頃は無口。もっぱら聞き役の私は人前でアドリブで話すのが大の苦手なんです。とほほ…。

最初の私塾ネットの紹介は忘れるは…何を言っているか支離滅裂だは…1日落ち込んだ22日でした。慣れぬ理事長職。まだまだ修行中です。

さて夏です。みなさまは子どもたちや親御さまに更に喜んでいただけるように夏をアップグレードされている真っ最中かと存じます。以前よりもよい夏になるように私もこの夏頑張ります。みなさまのご活躍を祈念しております。

別件。1学期に1回「全国藩校巡り・偉人と教科書巡り アーンド塾見学」を考えております。まずは夏明け9月25日(日)26日(月)。栃木の日光にて「二宮金次郎を学ぶ会」を開く予定です。ぜひみなさまの夏のお話しを聞かせてください。日程は動く可能性がありますが、空けておいてくださいね。そして来年の全国研修会@東京は4月23日(日)です。この日も空けておいてくださいね!

(余談)正倉院の宝物。シルクロードを伝わって来たと教わりました。材料を調べてみると日本製のものも多いという研究結果も出てきたようです。教科書はこれからどうなりますかね。注目です。

今回も、神奈川のSTEPさんに教えていただいた保護者様宛メール(週2回、火曜・金曜に配信しております)を一部ご紹介します。ご参考になれば嬉しいです。

6月21日(火)保護者さま宛メール 第404号

<字が汚い>

字を雑に速く書く子は頭の回転や目移りも早いです。速くて確実であれば問題ありません。しかし間違えが多いようであれば、「わかったわかった」と早合点している場合が多いです。字をゆっくり丁寧に書くと落ち着いて物事に向かうことができます。最後まで話を聞けたり、最後まで丁寧に読める力も高まります。今ラピスで一生懸命に取り組んでいることは、文字を下の線にくっつけて書くことです。できていなければすべて書き直しをさせるときもあります。線から浮いていたら×。線からはみ出していたら×。こうやって落ち着いて物事に取り組む姿勢を養おうとしています。時間はかかると思いますが、うまくいきますように!

※ラピスの保護者宛メールは、今後メーリングリストでの定期配信を予定しております。まだ未登録の方は、私塾ネットWEBサイト「お問い合わせフォーム」よりぜひご登録ください。塾情報はどんどん共有しましょう!