日本民間教育大賞 特別功労賞を私塾ネットOBお二人が受賞

報告:谷村志厚(AIM学習セミナー・千葉県)

令和3年7月19日、日本民間教育大賞の授賞式・記念講演会が、東京神田・学士会館を会場として開催された。同授賞式は今年で8年目を迎え、私塾ネット関連では山口恭弘先生を始めこれまでに8名の方々が受賞をされている。ところで、今年の授賞式では物故者を対象とした特別功労賞を平林治さん(R2年8月没・エリア関東)と大沼信雄さん(R2年10月没・エリア東北)2名の方が受賞された。

授賞式当日は梅雨明け直後あって気温35度を超える猛暑日であった。また都内では連日千人を超えるコロナ感染者が続出しており、さらにオリンピック開幕直前とあって街はピリピリとした緊張感が漂っていた。

会場の学士会館は例年通りだが、緊急事態宣言下とあってソーシャルディスタンスを保って設営された会場は、授賞式会場としては華やかさが抑えられ、いくらか寂しい雰囲気であった。第一部の記念講演会では、市進ホールディングスの下屋俊裕氏が「少子化とこれからの教育」をテーマに講演を行われた。

引き続き表彰式では受賞者の方々が壇上に並ばれた。特別功労賞は平林治さん、大沼信雄さんのお二人。平林さんは奥様の清子さんが、大沼さんは宮城県の方とあってご子息がオンライン出席された。

次いで最高功労賞は75歳以上の功労者を対象とするもので、布浦万代(茨城県・塾ひびき代表)さん、村上宏典(岡山県・明修塾相談役)さん、渡邉弘毅(東京都・明光ネットワークジャパン会長)さんが受賞された。

特別功労賞のプレゼンテーターが仲野十和田先生であったので、理事長から平林清子さんに直接賞状をお渡しするという、私塾ネットにとってはまたとない場面を記録に残すことができた。

以下に「塾と教育」9月号に平林清子さんが投稿された受賞の言葉を転載し、平林治さんの功績を偲びたいと思う。

本日はこのような素晴らしい賞をいただき、本当にありがとうございます。

主人は大学1年の頃から塾を開業し、その後50年あまりにわたって地域の子どもたちに関わってきました。学習の指導をするだけでなく、地域の子どもたちと一緒に山へ行ったり、地域の方々と様々なことをやったりしておりました。2004年には、足立区の民生・児童委員も務めておりました。

また、全日本私塾協会(PTF)理事長に就任し、全日本私塾教育ネットワーク(私塾ネット)の創設に尽力するなど、塾業界の先生方との交流を深め、民間教育の発展のために日夜努力し続けておりました。主人が塾人として充実した人生を送ることができたのも、塾の先生方のおかげだと思っております。感謝申し上げます。

このたびは、まことにありがとうございました。(平林清子)